新国立競技場のデザインにも使われたグラスホッパーの勉強をしよう
グラスホッパー(Grasshopper)とはライノセラス(Rhinoceros)のプラグインのことです
ライノセラスは3DCADですが
グラスホッパーは3DCADではありません
ここ数年注目を浴び始めているアルゴリズミックデザインとよばれる概念の中で、有力なツールのひとつとされています
最近話題に上っている新国立競技場のデザインをされたザハ事務所でも使われているそうです。
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アルゴリズミックデザインとは、その名のとおりアルゴリズムによりデザインをするといった感じです
実際のグラスホッパーの画面がこんな感じ(画面左側がグラスホッパー、右はライノセラス)
フロー図っぽいものがグラスホッパーで作成したアルゴリズムです
グラスホッパーのキャンバスを一部だけ拡大してみます
コンポーネントと呼ばれる四角い箱を並べて、線をつないで…といった感じでアルゴリズムを形成していきます
このアルゴリズムのデータはGrasshopper入門という書籍掲載のものを元に少しだけ手を加えたものです
わたしは一年前にグラスホッパーを勉強して、ボロノイと呼ばれる手法だけ使えるようにしました(今はもう忘れましたが)
その時に作成したのがこんな感じ
グラスホッパーの本領が発揮されるのはアルゴリズムによるデザインをする場合です
普通のプロダクトをモデリングするときは、なかなか使い道が見出せません
新国立競技場のデザインは流線型のアーチが特徴的ですね
あれはアルゴリズムによりデザインされていると思われます
そうでなければ、デザイン過程で起きうる修正事案に対応するのがめちゃくちゃ大変です(外観変更したら柱の位置とかも全部計算し直しでしょ?多分柱や梁、窓の位置を決める方程式をアルゴリズムに組み込んでいるんじゃないでしょうか)
アルゴリズムを組んでデザインをつくりあげているため、デザインを決めているパラメータ(数値)をいじるだけでデザインの変更ができます
さらにザハ事務所内で定石・鉄板となっているアルゴリズムがあるでしょうね、色々なデザイン案件で毎回アルゴリズムを組み立てなおすなんてことはしてないと思います
と、まあグラスホッパーの話はこの辺で終えましょうか
一年前に入門の書籍は一通り読んで実践してはみたものの身につかなかったわたしですが、再挑戦してみようかと思います
できれば普段のモデリングに活用できるアルゴリズムを見つけてみたいものです
さらに初心者向けにもコンポーネント解説みたいなことを書いてみようかと
(書くことで覚えられるので)
あ、あと
グラスホッパー使う上で難しいのは、グラスホッパーだけでライノの描画機能(曲線や押し出しやフィレットなど)をほとんど実現できる点
つまりグラスホッパーだけでモデリングできる
でも簡単なモデル(普通のプロダクトデザイン)はライノだけでやったほうが時間効率が良いです
この辺の分担がめんどくさい…
このあたりのことも頭の隅におきながら勉強していきたいと思います
おわり